Day 1 2023年8月19日(土)17:00−19:30
宇多村英恵 x 本間メイ |UTAMURA Hanae x HOMMA Mei
ゲスト:慶野結香|KEINO Yuka (青森公立大学 国際芸術センター青森 学芸員)
Day 2 2023年8月20日(日)14:00−16:30
キム・ウジン x 金 仁淑 |KIM Woojin x KIM Insook
ゲスト:山田裕理|YAMADA Yuri(東京都写真美術館学芸員)
会場:元映画館(東京都荒川区東日暮里3丁目31-18 旭ビル 2F)
チケットは、 以下のサイトよりご購入いただけます。
https://screeningdialogue.peatix.com/
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京[スタートアップ助成]
イベントの様子は、こちらから
Day1では、身体を通して、人間のスケールを大きく超える自然現象に思いを巡らせる宇多村英恵の作品と、女性をめぐる問題を、コレクティブによる共同制作や自身が滞在する地域の伝統文化をリサーチしながら探求する本間メイの作品を上映。
プログラム
会場 16:30
上映 17:00~18:15
宇多村英恵
①Secret Performance Series(10分23秒)
②上昇と下降(2分35秒)
③線が円になるとき(6分46秒)
③湧き水と断層と身体(16分34秒)
本間メイ(Back and Forth Collective)
④Speculative Fiction: Practicing Collectively(24分)
⑤Bodies in Overlooked Pain(14分)
トーク 18:30~19:30
お二人の自らの身体を起点として考えていくことや、他者とのつながりや協働に至る道筋などについて、青森公立大学国際芸術センター学芸の慶野結香氏をお招きしてお話をうかがいます。
上映作品紹介
宇多村英恵
海岸や砂漠など、世界中の様々な場所に自ら赴きその土地に痕跡を残す〈Secret Performance Series〉。
南フランスにある城で行ったパフォーマンスを記録した
《上昇と下降》。かつて原子力エネルギーの研究に携わった科学者の回顧録、放射性廃棄物の地層処分技術の研究所、青森のアーティスト・イン・レジデンスでのワークショップなど多様な映像が重なり合う《湧き水と断層と身体》。
本間メイ
本間が参画する「Back and Forth Collective」が、女性の育児や家事などのケア労働をテーマに、スコットランドのキュレーターとともに共同制作した作品《Speculative Fiction: Practicing Collectively》と、インドネシアの出産をめぐる伝統や慣習をリサーチし、パフォーマティブに再演する《Bodies in Overlooked Pain》。
アーティスト略歴
宇多村英恵|UTAMURA Hanae
茨城県生まれ。ニューヨークと東京拠点。ロンドン芸術大学チェルシーカレッジ大学院ファインアート学科修了。
レンセラー工科大学エレクトロニック・アーツ学科博士課程在籍中(アメリカ)。地球上の様々な場所に赴き、その土地の記憶や歴史を取り込みながら、身体を媒介とした作品を制作。第12回shiseido art egg賞を受賞。
クンストラーハウス・ベタニエン(ドイツ)等で個展を開催。国際芸術センター青森、国立台湾美術館(台湾)、トレチャコフ美術館(ロシア)、アイセル・ビエンナーレ(オランダ)などの企画展に参加。
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本間メイ|HOMMA Mei
東京都生まれ。東京とバンドン拠点。ロンドン芸術大学チェルシーカレッジ大学院ファインアート学科修了。
インドネシアと日本の歴史的関係のリサーチに基づき、アーカイブや小説、日用品などを織りまぜ、多国間における関係性を考察する作品を発表。近年は女性に関する事柄を特に扱う。黄金町エリアマネジメントセンター、アカサ・ブックストア(インドネシア)等で個展を開催。東京都美術館、水戸芸術館現代美術ギャラリー、スマルジャ・ギャラリー(インドネシア)の企画展に参加。「Back and Forth Collective」 メンバー。
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ゲストキュレーター
慶野 結香|KEINO Yuka
東京都生まれ、神奈川県育ち。東京大学大学院学術情報府修士課程修了。
2014-16年 秋田県立美術大学ビジュアルアーツ専攻・社会貢献センター(現・NPO法人アーツセンターあきた)の助手を経て、2017年から2年間サモア国立博物館派遣される。2019年より青森公立大学 国際芸術センター青森[ACAC]学芸員として勤務し、地域のリサーチと滞在制作による展覧会の企画・制作や、レジデンスプログラムの再編(共同企画)など、施設の可能性をさらに引き出す取り組みを行う。ACACでの主な企画に、展覧会「いのちの裂け目―布が描き出す近代、青森から」(2020年)、SIDE CORE/EVERYDAY HOLIDAY SQUAD 個展「under pressure」(2021年4月24日〜6月27日)など。
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DAY2では、消えゆくアジアの少数言語に着目し急激な社会の変化に晒される「私たち」の姿を探求するキム・ウジンの作品と、「個」の概念を家族、そして地域へと拡張する金仁淑の作品を上映。
プログラム
会場 13:30
上映 14:00~15:15
キム・ウジン
①Memories Projects: Part 1. Disappeared, disappearing ( 27分)
②Memories Projects: Part 2. Collapsing Sign (5分20秒)
③Memories Projects: Part 3. Korean Dictation Test_You Will Have to Answer Questions What You Hear(7分)
④The Ghost, Sea and Moebius Loop(9分)
金仁淑
⑤The Real Wedding Ceremony (18分19秒)
⑥House to Home, Come On Ceremony, #Ceremony (2分42秒)
⑦House to Home, Come On Ceremony, #Inteview (4分02秒)
⑧House to Home, Families (17分06秒)
トーク 15:30~16:30
お二人のプロジェクトを拡張していく上で大事にしていることや人々と向き合うことから見えてくる社会問題をどのように作品にしていくかについて、ゲストに東京都写真美術館学芸員の山田裕理氏をお迎えしお話を伺います。
上映作品紹介
キム・ウジン
台湾や韓国の済州島、香港などで話される少数言語について、様々な世代へのインタビューや歌の収集などを経て制作された〈Memories Project No.1~N0.3〉。デジタル化によって淘汰される少数言語と、都市への人口集中によって失われる地方都市の状況とを重ね合わせた《The Ghost, Sea and Moebius Loop》。
金 仁淑
自身の結婚式を舞台に、新郎新婦をとりまく人々がセレモニーを経て新たな共同体を形成する《The Real Wedding Ceremony》。1930年代に建てられた韓国家屋が残るまちで、地域共同体の中で他者と築く家族のような関係について考察した〈House to Home〉シリーズ。
アーティスト略歴
キム・ウジン|KIM Woojin
韓国生まれ。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ大学ファインアート学科卒業。梨花女子大学博士課程修了。ソウルを拠点に様々なコミュニティに滞在しながら社会の停滞の原因や定着を観察し、そのプロセスを制作に取り組む。オルタナティブ・スペースLoop(韓国)やトーキョーアーツアンドスペース本郷(東京)、 ソンナム・アートセンター(韓国)、仁川アートプラットフォーム(韓国)、キム・ジョンヨン美術館等で個展を開催。国立現代美術館ソウル館(韓国)、ナムジュン・パイク・アートセンター(韓国)等の企画展に参加。
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金 仁淑|KIM Insook
大阪生まれ。漢城大学芸術大学院西洋画科写真映像コース修了(韓国)。2003年から日本と韓国を拠点に、移民や地域のコミュニティの人々と記憶、歴史、伝統、多様性、関係性などを考察するプロジェクトを行う。光州市立美術館(韓国)、トーキョーアーツアンドスペース本郷(東京)等で個展を開催。森美術館、東京都写真美術館、国立現代美術館ソウル館(韓国)、ソウル市立美術館(韓国)、釜山市立美術館(韓国)等の企画展に参加。恵比寿映像祭2023コミッション・プロジェクト特別賞受賞。「Knots for the Arts」メンバー。
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ゲストキュレーター
山田 裕理|YAMADA Yuri
千葉県生まれ。早稲田大学文学研究科修士課程修了。
2014年IZU PHOTO MUSEUM(静岡)を経て2018年より東京都写真美術館の学芸員として勤務。「フィオナ・タン アセント」展(2016)、「テリ・ワイフェンバック」展(2017)、「記憶は地に沁み、風を越え 日本の新進作家 vol.18」展(2021)、「本橋成一とロベール・ドアノー交差する物語」展(2023)を企画。共同企画展に「愛について アジアン・コンテンポラリー」展(2018)、「リバーシブルな未来 日本・オーストラリアの現代写真」展(2021)などがある。
明治学院大学非常勤講師。
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